6月7日(木)、四国は香川県の桑島内科医院へ移植レクチャーに行ってきました。
桑島内科医院の桑島先生は、以前から「便移植」に興味をお持ちだったそうです。
ですが、国内では限定された疾患のみの治験での移植しかできず、しかも主に親族からのドナーしか受け付けていないということから、日本での普及はまだまだ先だろうと思われていたそうです。
今回、研究会に所属する先生のご紹介により、すぐにご興味をお持ちいただき、移植のできる医療機関へ登録の運びとなりました。
研究会に参加する医療機関は、原則として複数名の会員医師からの紹介・推薦という規則を設けています。
少々ハードルが高いかもしれませんが、それは私たちの「腸内フローラ移植」への想いに原点があります。
腸内フローラ移植は、まだまだ研究中の治療法です。そのため、「完成された製品」ではなく、患者様にご協力いただきながら、臨床医が一丸となって研究を前に進めていこうという思いをお持ちの先生方にご参加いただいています。
加えて、腸内細菌たちが生き物であることにも、その理由があります。
細菌たちは、たとえ同じような腸内フローラバランスであっても、まったく違った働き方をすることがあります。
そのように、個性豊かな生き物である細菌たちに、健康になるためのお手伝いをしてもらうという概念をご理解いただき、彼らにとって住みやすい体づくりをサポートするための栄養の知識、西洋医学的な標準療法にこだわらない柔軟な発想、なによりも患者様のためにできることは何でもしようという先生方が集まってくださっています。
大阪から高速バスでおよそ3時間弱。明石海峡大橋を超え、淡路島を通過し、大鳴門橋を渡ると、そこには大阪とまったく違った景色が現れます。
「こんなところに住んでいたら、病気になんてならないんじゃないか」
そう思ってしまうような、ゆるやかな時間の流れと、穏やかな瀬戸内の海の香りに包まれます。
ちょうど田植えを終えたばかりの、青々とした若い稲たちが、生命の息吹を感じさせてくれました。
そして、高速大内から車で約5分、香川県で桑島内科医院を開業されている、桑島靖子先生がお出迎えくださいました。
桑島先生は、まさに先ほど述べたような、知識と柔軟さ、そして愛にあふれた先生です。
研究会にご参加くださる先生方とお話していると、「類は友を呼ぶ」とはよく言ったものだと実感します。
大阪から始まった腸内フローラ移植は、兵庫、鳥取、長野、東京、福岡、金沢と、徐々に全国の患者様にお届けできるようになってきました。
そして、ついに今回、四国に初上陸いたしました!
四国の皆さま、お待たせいたしました。
会員になっていただいた先生ご自身にお受けいただくことの多い腸内フローラ移植ですが、今回は先生が移植する場面をご覧になりたいというご要望もあり、先生のお母様に移植をお試しいただきました。
「性格が変わるとテレビでやっていたから、、、」とご心配のようでしたが、当研究会の移植では、性格が悪くなったり、人格そのものを変えてしまうような移植はいたしませんのでどうぞご安心ください。
不調が良くなられて、明るくなる、穏やかになるなどの精神的な変化をご実感される場合はございます。
移植中、「漏れるかなと想像してたけれど、吸収されているのか、入っている感じはあまりしない」というご感想でした。
今夜はぐっすり眠っていただけますように。
移植後、先生ご本人に研究会のカルテシステムのレクチャーをさせていただきました。
そのあいだ、当研究会専属の研究所「シンバイオシス研究所」の職員である清水に、看護師の皆さんがとても熱心にご質問をなさっておられたのが印象的です。
いい先生のところには、いいスタッフが集まる。
これも、研究会が発足してからたびたび感じることです。
「次回は勉強会でお会いしましょう」と先生とお約束し、大阪に帰ってまいりました。
まだまだ新しい「腸内フローラ移植」を共に考察し、研究し、より受けやすく高品質な治療法として確立してゆくため、研究会では会員の医師と毎月勉強会を行なっております。
四国の皆さま、腸内フローラに関することなら、桑島内科医院へご相談ください。
▼桑島内科医院 桑島先生・シンバイオシス清水
桑島先生、スタッフの皆さま、ありがとうございました!
近日中に、当研究会の「移植のできる医療機関」にも追加掲載予定です。