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一般財団法人 腸内フローラ移植臨床研究会

アトピー性皮膚炎、便秘症 30代女性 -腸内フローラ移植症例紹介

症例紹介 30代女性 アトピー性皮膚炎、便秘症

要約

アトピー症状(首から顔面)と便秘症状が指標。
1回目後:アトピー、便秘ともに悪くなった。2回目後:アトピー:不変、便秘:コロコロ感あり改善無し。3回目後:アトピー、便秘ともに効果が実感できない。4回目(ドナーを調節)後:アトピー、便秘ともに症状は不変。5回目後:アトピー:自覚症状は不変、他覚的に顔面の発赤は軽減。便秘:一度まとまった便が出てやや改善傾向。6回目後:アトピー、便秘:やや改善の兆しあり。炭水化物制限をしていた(1月頃から4回目頃まで)。

基本情報

患者様: 30代女性
主治医: 二子玉川メディカルクリニック
移植担当医療機関: 二子玉川メディカルクリニック

初診時情報

病名: アトピー性皮膚炎、便秘症
発症時: 1987年頃から
移植目的: 便秘
肌トラブル(アトピー含む)
主訴: アトピーは 3歳から
既往歴:  
経緯、家族歴、生活習慣、サプリメントの利用状況など: 漢方
カルシウム、糖鎖、ルテイン、乳酸菌、オキシリア、鉄剤

移植情報

移植期間: 2020年2月20日〜2020年3月25日
移植回数: 6回
移植初回〜移植終了までの変化:

【1回目移植時問診】
(患者より)子供もアトピーで1時間半ごとに起きる為、睡眠がしっかり取れない。
 便はコロコロしていて1日1回すっきりしない。張ってる感じがある。

【2回目移植時問診】
(患者より)前回移植後、顔・首のアトピー症状悪化、乾燥、赤み、痒み感じるようになった。
 便も移植前は1日1回出ていたが、移植後は出ない日もあり、便は相変わらず、黒っぽくコロコロしている。
 (色は鉄剤の影響もあるかも)
 入眠はしやすくなった。メンタル的にはアトピー症状が悪化したのであまり良くない傾向。

【3回目移植時問診】
(患者より)便通は変わらない。アトピーは落ち着いた感じがあるが、食事の影響かも。糖質制限は継続している。
 糖質はご飯は食べていない。野菜などの糖質も含めて1日40グラムまでにしている。
 アトピーの調子は糖質制限していたほうがいいので、継続していく。

【4回目移植時問診】
(患者より)頸部・顔のアトピーが前より酷くなっている。
 皮膚科で糖質制限しタンパク質は多く摂取するよう言われている。
 コロコロ便が1日1回で、量も少ない。
 ⇒ 今回からドナーを変更。

【5回目移植時問診】
(患者より)大きな変わりなし。糖質制限をやめ、ご飯食べるようになった。肉も普通に食べている。
 便はウサギの便みたい。アトピーが酷くなり、ヒリヒリ痛みがある。

【6回目移植時問診】
(患者より)一昨日バナナ様の排便があり、昨日は排便なし。
 本日大量の便が出てすっきりした。肌の調子は先週よりはいい。
 食事もバランスよく摂るようにしている。

腸内フローラバランス 比較データ

血液検査の変化: 1回実施
POMS2スコアの変化: 1回実施
本人の体感(アンケートより):
返信なし

評価・考察

移植評価: 症状の軽度改善(便秘改善・気分の落ち込みやイライラの改善・皮膚症状の改善)
有害事象の有無: なし
移植終了後の変化:
移植終了6回目後、アトピー・便秘は、やや改善の兆しあり。調子の良し悪しがあり。
移植の3回目までは改善傾向は見られなかったが、4回目(ドナーを調節)後、アトピー・便秘ともに若干の改善の兆候が見られた。加えて一時的に極端な炭水化物制限をしていた(1月頃から4回目頃まで)。食生活も改善不変の要素であったと思われる。
移植5回目以降はまとまって大量の排便があり、アトピー症状も少し軽快したとのことで終盤でよい兆候が見られた。

 

移植総評・考察:
C.クラスターの多様性と増加の変化が見られると良いと思う。追加移植で更に改善が見込めそうである。

以上


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