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一般財団法人 腸内フローラ移植臨床研究会

移植体験記<自閉スペクトラム症10歳男児>

兵庫県のルークス芦屋クリニックで移植をされた自閉スペクトラム症の患者様のお母様から伺ったお話を、かわいいイラスト付きでご紹介します。

今回お話を伺った畠中直美さんは、3人の男の子のお母様です。上のお子様が自閉スペクトラム症(=ASD)と診断されたことをきっかけに、一般社団法人チャレンジドLIFE を立ち上げられました。現在は、障がいのある無しに関わらず、心地よく活力ある日々を過ごせる社会を目指すべく、様々な活動に取り組んでこられています。

イラストは、かめさんが書いてくださいました。

家族の紹介

はじめまして、畠中直美です。

息子3人(10才、5才、2才))の5人家族で、10歳の長男が自閉スペクトラム症の特性をもっています。

そんな長男の困りごとが減るかもしれないと知り、この度「腸内フローラ移植」を受けました。

畠中家の体験談をご紹介します!

体験談では移植を受けた経緯や内容を詳しくお伝えしていきますが、第1回ではまず移植後の変化をお話しさせてください。

全6回の移植を通して、さまざまな変化に驚かされることになりました。


お風呂に入る前のゴネが少なくなった

「あれ?少し落ち着いてきたかも?」

移植後、まず感じたことがお風呂に入るまでの気持ちの切り替えができるようになってきたことです。

以前は晩ごはんを食べてからお風呂に入るまで、なかなか動けなかった長男。

それに対して私がイライラすることも多かったのです。

でも、移植後2回目くらいからそのストレスがかなり軽減していることに気がつきました。

「お風呂、面倒くさいな」という様子は感じられはするものの、今までみたいに「絶対入らない~~!!!」と叫んだり、手元のおもちゃを投げるなんてことが少なくなってなってきたのです。

「いやだ」とは言うけど、ちゃんと話をしたら「わかった」と、自分からさっとお風呂場に行くことの回数が多くなったのです。

あんなに大変だったお風呂タイムはいつの間にか「すごく大変」と思わなくなっていました。

「日常生活がちょっと楽になってきたかも」と思い、移植後、今までにない速度で変化していく長男の様子を感じました。

お風呂あがりのデザートタイムを再現

(便移植前半のこと)

お風呂あがりにみんなで冷えたぶどうを食べるのが我が家の習慣。

いつもは私が人数分をお皿に取り分けて出すのですが、ある日お風呂で体を洗っているときに長男が「お風呂から先に出てボクがやる」と言いだしました。

今までになかったことなので驚きつつも「やりたいならやってみな」という感じで長男だけ先にお風呂から出してみました。

お風呂から出てテーブルを見てびっくり!!私が想像していたより完璧にいつものデザートが準備されていたのです。

ぶどうは買ってきたばかりでパックに入っていたので、まずは洗う必要がありました。
お風呂から出るタイミングで長男に「ぶどうは洗ってね」と言ったけど、彼はどうするんだろうかと内心では思っていたのです。
(結局、洗う手順がわからなくて「ママ、できなかった」と言うんじゃないかなと思っていた私。)

ところが長男はぶどうをパックから出しザルを使って洗い、人数分のお皿に分けてくれていたのです。
そして残りのぶどうはちゃんと冷蔵庫に戻されていました。

さらに三男のお皿だけをプラスチック製のものを選んでいることに気がつきました。
自慢げに私に向かって「Kくん(三男)のお皿、割れないよ」と言いました。

今までのお手伝いでは一連の作業ができなかった長男が、見事に我が家のデザートタイムを再現してくれていたのです。「ここまで色々なことを理解できてたんだ」と思ったできごとでした。

ヒーローショーで気持ちの切り替えができるようになった

今年の春はウルトラマンや仮面ライダーショーによく出かけました。

ショーが終わった後はいつも興奮状態で「帰りたくない」と大暴れしていた長男。

会場を後にするときも係員数人に助けてもらい、やっと外に出るという感じだったのですが、今年の春はどこの会場でも長男に対して手こずることが無かったのです。

ショーが終わるときは悲しすぎて「またウルトラマンに会いたい」と涙を流しつつも自分の足で移動できたのです。

ヒーローをもっと見たいけど今は移動しなくてはいけないんだと頭ではわかってる。
長男の心の中で葛藤している様子を感じていました。

以前はヒーローショーに連れていくだけで疲れていた私たち夫婦。
でも今年の春は「これぐらいの大変さなら全然平気♪」と思えました。
これは長男の変化のおかげだと思います。

運動会のリレー

特に長男の変化を感じた今年の運動会。

去年までのリレーでは「走れない」と言い、皆の半分の距離だけ走り、バトンを次の子に渡してました。

長男の次の走者は足が早い子が待機しその子が長男の分と合わせて1.5倍走るという感じでした。

それでも上手く走れないから本人はリレーが辛かったみたいです。
「走れない。遅いから。いやだ」みたいな。

でも、なんと今年は初めて皆と同じ距離を走ることができたのです!

決して速くはないし、抜かされたりもするのだけど私の目から見ると「今までの姿とは全然違う!」と思いました。
それは、抜かされまいと頑張っているのが伝わってくる走り方だったのです。

「皆と同じように走って、バトンも上手く渡せてる!」
一生懸命に走る息子の姿を見て感動し、ポロポロ涙がこぼれてきました。


第6回学術大会に畠中直美さんが参加されます

9月18日(日)に開催の学術大会において、腸内フローラ移植と自閉スペクトラム症に関する発表の後、パネルディスカッションに畠中さんが参加してくださいます。
実際の移植の体験を踏まえ、先生方とディスカッションをしていただきますので、皆様のご参加をお待ちしております。
午後の演目のみご視聴希望の方は、自閉スペクトラム症に関する基調講演・症例報告・パネルディスカッションを無料でオンラインでご視聴いただけます。

畠中さんからのメッセージは画像をクリック
お申し込みはこちらから

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