腸内フローラ移植(便移植)を受けられる、国内唯一の学術的研究会です。臨床医と臨床検査技師が届ける世界最高水準の安全と効果を目指して。
一般財団法人 腸内フローラ移植臨床研究会

自閉スペクトラム症(ASD)への取り組み

自閉スペクトラム症におけるFMTが及ぼす消化管症状と腸内細菌叢の変化について

自閉症は神経発達障害の一つで、現在は自閉スペクトラム症 Autism Spectrum Disorders(ASD) と呼ばれます。主な症状として、社会的行動や対人コミュニケーションに支障をきたすことや、繰り返し行動や特定のものごとに強いこだわりを示すことがあげられます。

自閉スペクトラム症の有病率は1〜2%とされてきましたが、日本のみならず世界的に患者数が増加しており、社会的な問題として注目され研究が進んでいます 。

近年、腸内細菌叢が脳に作用し、さまざまな影響を与える脳腸相関が広く知られるようになってきました。 健康な人のバランスのよい腸内細菌を疾患に持つ人に移植する、【腸内フローラ移植 fecal microbiota transplant =FMT】は ASD の消化器症状および社会的行動を改善する方法として注目されています。

当研究会のASDへの取り組みついて

当研究会では「自閉スペクトラム症」と診断された患者さんが移植を受けられる際に、保護者の方に各種検査のご協力をお願いすることとなりました。

当研究会に所属する移植チームは、35年以上の細菌基礎研究を通じて独自の腸内フローラ移植方法を開発したことで、当研究会は2017年11月設立以来、臨床医の管理の元これまで350症例以上の腸内フローラ移植を行ってまいりました。

自閉スペクトラム症の移植は、まだ症例数が少ないですが、移植後特に下痢や便秘など消化管症状の改善と共に、行動の変化が見られたという患者さんの中から特に注目する2症例の報告が、第4回学術大会で発表されました(開催報告はこちらから)。第4回KIN・TOSSでも、「自閉スペクトラム症と腸内フローラ移植」のオンラインコラボセミナーが開催され、多くの皆様にご視聴いただきました(開催報告はこちらから)。

各種検査について

ご協力いただく検査は、下記の通りです。

≪腸内フローラバランス検査≫
 ・クリニックにてお申込み&お会計をお願いいたします。

≪ダイアリー≫
 ・ASD菌力アップダイアリー(ウェブ回答)
 ・ブリストル便形状尺度 (菌力アップダイアリー内に含む)

≪検査チェックシート≫
 ・SRS-2(対人応答性尺度チェックリスト) ⇒チェックシート(紙)郵送
 ・GSRS (消化管症状チェックリスト) ⇒チェックシート(紙)郵送
 ・PHQ-4(患者健康アンケート4)⇒チェックシート(紙)郵送

≪視点計測装置Gazefinder≫ ※17歳以下
Gazefinder(ゲイズファインダー)は視線の動きを計測することにより、ASDのお子様の特性を客観的に評価する装置です。モニター画面に映し出された動画を見るだけなので、小さいお子様でも計測でき、ASDなどの研究において使われています。

研究会ではGazefinderを使って、移植前後の変化を定量的に評価しています。

~腸内フローラ移植(FMT)をする前後でのGazefinderの計測データ~
計測できた視点が青色の点で現れています。
移植後(下部分)は、人の目や口をはっきりと見られるようになっています。
ASD診断基準にはアイコンタクトでのやりとりが苦手、視線方向の弁別が難しい等があります。
下記のデータでは、移植前(上)はほとんど目を見ていないのですが、移植後(下)は目を見て口元を見るという視線方向に変化が起きています。
これは「他人と目を合わせると不快感やストレスを覚える」と言われることが多いASDの方からすると大きな変化と言えると思います。

視線計測装置「Gazefinder」によるASD評価に関するオーストラリアでの治験は完了しており、オーストラリア医療製品管理局(TGA)へ医療機器承認を申請を実施しています。

また、「Gazefinder」の視線計測技術を応用したASD評価機器の医療機器承認を目指し、オーストラリア医療製品管理局(TGA※4)への申請を実施しました。

※1:オーストラリア ビクトリア州 メルボルンを拠点とする大学※2:オーストラリア 西オーストラリア州 パースを拠点とする医学研究機関※3:Autism Spectrum Disorder※4:Australian Therapeutic Goods Administration

出典:株式会社JVCケンウッド
https://www.jvckenwood.com/jp/press/2021/press-211011-01.html

各種検査の実施時期

3回または6回まで終了された方で、ASD症状の2年間のチェック検査にご協力いただける場合、移植後の腸内フローラバランス検査2回分を無料とさせていただきます。
(※移植後の腸内フローラバランス検査が無料になるのは自閉スペクトラム症の患者さんの検証においてのみ)

この度の試みは、行動や便の状態の変化を記録いただくことで、移植によってどのような変化が現れるのかを様々な観点から検証するためで、腸内フローラ移植の可能性をさらに広げるきっかけとなります。 ご協力いただける方は主治医にお伝えください。

腸内フローラ移植について

移植コース

価格の詳細はこちらからご確認ください。

腸内フローラ移植 6回コース(移植6回) ※税込価格
基本セット
・移植処置費用<6回分>
・移植菌液費用<6回分>
・移植菌液調整費用<6回分>
・診療補助水(2L×6本)
1,562,000円
(税込)
追加移植(7回目以降)
※1回ずつ追加していただけます。
110,000円
(税込)
腸内フローラ移植 3回コース(移植3回) ※税込価格
基本セット
・移植処置費用<3回分>
・移植菌液費用<3回分>
・移植菌液調整費用<3回分>
・診療補助水(2L×6本)
957,000円
(税込)
追加移植 1回分(4・5・6回目)
※1回ずつ追加していただけます。
247,500円
(税込)
追加移植(7回目以降)
※1回ずつ追加していただけます。
110,000円
(税込)
移植前の初診・診察料(移植相談)
※各医療機関所定の料金がかかります。
(当日医療機関にてお支払いください)
*移植処置費用は、一般財団法人 腸内フローラ移植臨床研究会の事務局『腸内フローラ移植臨床研究株式会社』からご請求させていただきます。
お申し込みの前に必ずキャンセルポリシーのご確認をお願いいたします。

移植処置費用は、一般財団法人腸内フローラ移植臨床研究会の事務局『腸内フローラ移植臨床研究株式会社』からご請求させていただきます。

※専門医による診察料(移植相談、栄養指導など)が別途かかります。
※腸内フローラ移植(糞便微生物移植)は全国の大学病院などの施設で臨床治験中の方法であり、当研究会での移植も臨床応用項目の位置付けです。

クリニックの移植の流れと費用に関しては、こちらのページをご覧ください。

[12歳以下ASDお子様限定]腸内フローラバランス検査半額企画 実施中!

ASDと診断された方、もしくは「うちの子、どうなのかな?」と思われている方に、移植前の初回の腸内フローラバランス検査を通常の検査費用より半額でお受けいただける企画を実施中です。

オンラインでのお申込み、オンラインでの結果説明も可能です。対面でのご受診も可能です(対面での受診の場合は別途診察料が必要です)。

ASD移植体験記

兵庫県のルークス芦屋クリニックで移植をされた自閉スペクトラム症の患者様のお母様から伺ったお話。イラスト付きでご紹介します!

関連動画

臨床医インタビュー

ルークス芦屋クリニック 院長 城谷昌彦 先生(当研究会 専務理事)
『自閉スペクトラム症の方への腸内フローラ移植(FMT)について』

普段の診察で特に気を配っていることや、親御様やご本人様の不安への向き合い方などをお伺いしました。

患者様インタビュー

兵庫県のルークス芦屋クリニックで移植をされた自閉スペクトラム症の患者様の保護者の方にお話を伺いました。

移植を決めるまでのお気持ちや、実際に受けてみた後の変化など、そばで見ているお母様目線だからこその心温まるインタビューとなりました。ぜひご覧ください。

第5回学術大会(2021年9月19日)

ルークス芦屋クリニック 院長 城谷昌彦 先生からは、自閉スペクトラム症(ASD)児を対象に行った腸内フローラ移植(FMT)の症例について報告いたしました。

ルークス芦屋クリニックでは、FMTの前後での腸内フローラの変化に加え、描画テストにおける心理面の変化にも着目し、今回、城谷昌彦先生の発表の後に臨床心理士からも興味深い報告がありました。

シンバイオシス研究所から、ASDと診断されたお子様で腸内フローラ移植をした7名に対してゲイズファインダーの計測をしたデータのまとめと、それから得られる考察を報告いたしました。

ASDの人は、定型発達の人に比べ、人物の目の領域を見る時間が短い(人と目線が合いにくい)ことを示す研究があります。このゲイズファインダーでは、画面上に人物の写真と幾何学模様とを同時に左右に並べ、どのように画面を見ているかを測ります。

ASDと腸内細菌の研究はまだまだ始まったばかりですが、子供さんの行動や腸内フローラバランスの変化、そしてこのゲイズファインダーでの客観的な計測を通して、新たな発見があったことをお伝えいたしました。

第4回KIN・TOSS

2021年2月28日に開催された第4回KIN・TOSSで、福岡県喜多村クリニック 院長 喜多村邦弘先生が自閉スペクトラム症の患者様の症例報告を行いました。

患者様の声の動画はこちらからご覧ください。
福岡県の喜多村クリニックにて腸内フローラ移植を受けられた自閉スペクトラム症患者さんのご家族に、移植を受けられてどんな変化があったのかなどお話していただきました。(こちらの動画は第4回KIN・TOSS内でご紹介されたものです)

クラウドファンディングに挑戦しました

当研究会では、5月14日から7月10日までクラウドファンディングに挑戦いたしました。

『自閉スペクトラム症の子供達に 明るい未来を切り拓く治療を提供したい』

と題し、腸内フローラ移植ができるだけ早く、安心して誰もが受けられる治療となるように研究活動を進めることを目標といたしました。
皆様のご支援のお陰で、目標金額の300万円を上回る金額を達成することができました。

支援総額:3,492,000円
支 援 者:121人

直接ご支援いただきました皆様、当研究会のクラウドファンディングについて口コミやSNS等でシェア・拡散してくださった全ての皆様に深く御礼申し上げます。いただいた支援金は研究資金に使用させていただきます。
ありがとうございました。

提携医療機関

[ 関東 ]
医療法人ふたまた会 ナチュラルアートクリニック(東京都) 院長 御川安仁 先生
 〒102-0085東京都千代田区六番町6-5 アンドロイドビル2F
 TEL : 03-6256-8448

[ 関西 ]
ルークス芦屋クリニック (兵庫県) 院長 城谷昌彦 先生
 〒659-0092 兵庫県芦屋市大原町8-2 むービル 2F
 TEL : 0797-23-6033
医療法人悠亜会 かわい内科クリニック(大阪府) 理事長・院長 川井勇一 先生
 〒536-0023 大阪府大阪市城東区東中浜3-7-15
 TEL : 06-6962-3133
医療法人 はるなクリニック(大阪府) 副院長 春名令子 先生
 〒532-0006 大阪府大阪市淀川区西三国1丁目3番13コアウイング青山202号室
 TEL : 06-4807-5130

[ 中部 ]
医療法人至捷会 木村病院 (福井県) 理事長 木村洋平 先生
 〒919-0634 福井県あわら市北金津57-25
 TEL : 0776-73-3323

医療法人LAGOM ライフクリニック蓼科 (長野県) 院長 麻植ホルム正之 先生
 〒391-0213 長野県茅野市豊平3317-1
 TEL : 0266-77-2050

医療法人桂名会 木村病院(愛知県) 理事長 木村 衛 先生
 〒465-0087 名古屋市名東区名東本通2-22-1
 TEL : 052-781-1119

[ 中国 ]
医療法人医新会 よろずクリニック(鳥取県) 院長 萬 憲彰 先生
 〒689-0202 鳥取県鳥取市美萩野1-118-4
 TEL : 0857-59-0433

[ 九州 ]
医療法人喜和会 喜多村クリニック(福岡県) 院長 喜多村邦弘 先生
 〒816-0935 福岡県大野城市錦町4-3-8
 TEL : 092-581-6640
グレースメディカルクリニック(熊本県) 院長 伊藤信久 先生
 〒862-0916 熊本県熊本市東区佐土原1-16-36
 TEL : 096-360-9013

ASD症例の実績について

2018年から19症例の移植を行い、「何らかの改善があった」との報告が、95%。(2021年11月現在)
(この報告は、保護者の方の実感ではなく、担当医からの症例報告によるものです)

ご注意点

この研究に関する情報の提供と資料の閲覧について

本臨床応用に参加されている期間中、研究参加の継続の意思に影響を与えるような情報を新たに入手した場合は、直ちにお知らせいたします。また、この研究に関して重要な情報が得られた場合は、研究参加の継続に関してもう一度意思を確認します。
研究の計画や方法についてさらに詳細な資料をみたいと思われた場合には、担当医師等にご相談ください。
他の対象者様の個人情報が保護され、この研究の独創性が保たれる範囲内で開示させていただきます。

研究の記録などの第三者による閲覧に関して

患者さんの人権が守られながら、きちんとこの研究が行われているかを確認するために、研究の関係者、国の機関などの関係者があなたの医療記録等を見ることがあります。しかし、これらの関係者には守秘義務が課せられていますので、患者さんの名前などのプライバシーにかかわる情報は守られます。

個人情報の取扱いについて

この研究で得られたあなたデータは、医学雑誌などに公表されることがありますが、お名前などの個人的情報は一切わからないようにするため、プライバシーは守られます。
ご提供いただきました研究データや診療記録から収集させていただいた情報については、これらから個人を特定できる情報(氏名、生年月日、住所等)を全て除き、代わりに本研究用の登録番号を付けることでその便サンプルや情報が誰のものであるか分からない状態にします。
ただし、必要な場合に個人を識別できるように、個人と登録番号を結び付けることができる対応表を作成し、残しておきます。(これを「連結可能匿名化」といいます。)
このように、個人情報の保護については、十分な注意が払われます。

試料・情報の保存と廃棄の方法

この研究で得られた資料やデータは、少なくともこの研究結果の最終公表から10年間保存します。
データ等を保存および廃棄する場合に、個人情報の保護に十分配慮します。

移植期間中のお願い

研究期間中に内服薬が変更になった場合は、申し出てください。
抗生剤を内服された場合や整腸剤が新たに加わったまたは削除された場合は、主治医にお伝えください。