潰瘍性大腸炎とは?
潰瘍性大腸炎とは、大腸の内側の粘膜に炎症が起こり、潰瘍や出血を引き起こす疾患です。
この疾患は、慢性の炎症性腸疾患の一種であり、身体の免疫系が誤って腸内の善玉菌や食物を攻撃することによって引き起こされます。
患者の症状は個人によって異なりますが、一般的には腹痛、下痢、便中の血液や粘液などがみられます。潰瘍性大腸炎は遺伝的な要因や環境要因、免疫系の異常など複数の要因が組み合わさって発症する可能性があります。
この疾患は適切な治療を行わなければ合併症を引き起こす可能性があり、早期の診断と適切な治療が重要です。患者一人ひとりに合った治療を受けることで症状の緩和や予後の改善が期待できます。
潰瘍性大腸炎の原因と発症メカニズムは複雑なものです。
まず、遺伝的な要因が関与すると考えられています。特定の遺伝子の変異が疾患の発症リスクを増加させる可能性があります。
また、免疫系の過剰な反応が、腸内の微生物や食物に対する攻撃を引き起こし、結果として炎症が生じます。
さらに、環境要因も疾患の発症に影響を与える可能性があります。喫煙やストレス、食事などがリスク要因とされています。
潰瘍性大腸炎の治療法には、薬物療法、栄養療法、手術などがあります。
潰瘍性大腸炎の症状の程度や進行具合に応じて選択されます。
- 薬物療法:
炎症を軽減するものから、免疫抑制薬や生物学的製剤などの強力な治療法まで多様な選択肢があります。 - 栄養療法:
食事療法や経腸栄養が行われます。特定の食品を避けたり、補給食を利用したりすることが一般的です。 - 手術:
症状が重症で薬物療法や栄養療法が効果的でない場合に選択されることが多い治療法です。患者や家族は医師と相談し、最適な治療法を見つけることが重要です。
Innovative
潰瘍性大腸炎の新しい治療法
近年、潰瘍性大腸炎の新しい治療法として注目されているのが、糞便微生物叢移植(FMT: Fecal Microbiota Transplantation)です。複数の大学が、潰瘍性大腸炎の治療に関する先進医療Bに参加しています。
当研究会では、患者さんに優しい方法を採用した新しいFMT法であるNanoGAS®-FMT法を取り入れています。
移植前に抗菌薬を
使用しません
食事制限も腸管洗浄も
必要ありません
心と体に
優しい方法
Case Report
潰瘍性大腸炎の症例報告
NanoGAS®-FMT法を実施した医師による症例報告をご紹介します。
過去開催の学術大会での発表
当研究で実施しているNanoGAS®︎-FMT法による糞便微生物叢移植は潰瘍性大腸炎などの炎症性腸疾患のみならず、自閉スペクトラム症やアトピーアレルギー、生活習慣病などにも有効性が認められています。
第8回となる今年の学術大会においては、がんの早期発見、早期治療の重要性に対する理解が進み、様々な方法が開発されるなか、がん治療における腸内細菌叢移植の可能性と症例報告を発表いたします。また、昨年5月から開始した「自閉スペクトラム症に対する
新規糞便微生物移植法の有効性と安全性に関する特定臨床研究」の結果を報告いたします。