潰瘍性大腸炎・20代男性｜糞便微生物叢移植の症例報告

潰瘍性大腸炎　20代男性 -糞便微生物叢移植症例紹介

2025年04月08日
医療法人社団ウィズヘルス　二子玉川メディカルクリニック潰瘍性大腸炎

症例紹介　20代男性潰瘍性大腸炎

基本情報

患者様：	20代男性
主治医：	医療法人社団ウィズヘルス二子玉川メディカルクリニック
移植担当医療機関：	医療法人社団ウィズヘルス二子玉川メディカルクリニック

初診時情報

病名：	潰瘍性大腸炎
発症時：	2015年2月頃から
移植目的：	疾患の改善
主訴：	・腹痛、下痢、頻回の排便(5～7回ぐらい) ・血便(症状悪化時)
既往歴：	花粉症(小学生2年生～症状の悪化時に内服薬)
経緯、家族歴、生活習慣、サプリメントの利用状況など：	なし

移植情報

移植期間：	2021/12/16〜2022/12/25
移植回数：	移植6回＋追加移植2回

移植初回〜移植終了までの変化：

【1回目移植時問診】
軟便〜下痢の便が1日7〜8回出る。
お腹がグルグルしたり、痛くなることはない。
肛門部がひりつくことある。

【2回目移植時問診】
特に困った症状はなかった。
便が1日5〜6回に減って、形も残るような硬さになった。

【3回目移植時問診】
便の回数は変わらない。水様〜形のある便までと様々。
帰宅後に『ビシャ』と便が出た感じがあったが、他は特に困ったことはない。

【4回目移植時問診】
便は少し形あるようにはなったが、緩い感じは変わらず。便の頻度も５回/日で、いまだ変わらず。
便の色や臭いは変わらないが、おならの臭いが臭くなった。

1回目移植後から明らかな変化がみられた。
下痢から軟便に移行。メンタル面で不安やストレスでの悪化が出現。

【5回目移植時問診】
先週あたりから、体調を崩した。
便は1日4〜5回。ほとんど軟便。
本日は便が2〜3回。若干お腹が張った感じある。おならの臭いは変わらず。
　　
感冒症状出現にてストレスを抱えている。
腹部症状の悪化はないが、状態により異常出現の恐れあり。

【6回目移植時問診】
前回と変化はなし。
便は細く軟便で、排ガスは悪臭がある。腹部膨満感あり。

腹部症状は変化無し。状態さらに改善されることを期待している。
落ち着いていて移植が定着してきている。

【7回目（追加1回目）移植時問診】
便が1日3〜4回になり下痢をしている。
水様便。排ガスあり。悪臭あり。腹痛無し。
腹満あり。ストレス訴えなし。

軟便から下痢に移行してしまっている。腹部膨満感排ガスあり。
苦痛の訴えはないが、潰瘍性大腸炎の既往にあり、更なる悪化の恐れあり。
傾聴を心掛けて、異常出現の早期対応をしていく。

【8回目（追加2回目）移植時問診】
調子がいい。血便も出なくなった。
便5〜6回/日、以前より回数は減った。
経過良好。