過敏性腸症候群 40代男性糞便微生物叢移植症例紹介

2025年11月23日
医療法人社団ウィズヘルス　二子玉川メディカルクリニック過敏性腸症候群

症例紹介　40代男性過敏性腸症候群

基本情報

患者様：	40代男性
主治医：	医療法人社団ウィズヘルス二子玉川メディカルクリニック
移植担当医療機関：	医療法人社団ウィズヘルス二子玉川メディカルクリニック

初診時情報

病名：	過敏性腸症候群
発症時期：	1998年5月
移植目的：	・うつ症状（気分の落ち込み）・疲れやすい・下痢・ガス溜まり・睡眠障害・体質改善
主訴：	冷たい飲み物やお酒を飲んだとき、辛い物や焼き肉を食べたとき、体が非常に疲れているとき、精神的に緊張しているとき等はお腹が痛くなったり、下痢になったりする。朝の通勤電車内でも、ストレスが溜まり下痢になりやすい。そのため、仕事中はいつも元気が足りず、眠くなる。
既往歴：	中学2,3年生の時から下痢等の症状が出始めた。
経緯、家族歴、生活習慣、サプリメントの利用状況など：	整腸剤等

移植情報

移植期間：	2024/1/13〜2024/1/27
移植回数：	移植3回

移植初回〜移植終了までの変化：

【1回目移植時問診】
（患者さんより）
過敏性腸症候群で、1日4回程、下痢をしたりお腹が痛くなったりするので辛い。
天気や疲れ、食事等が原因でおこる。
冷たいアイスや辛いものを食べると腹痛を起こす。

お尻に力が入り、チューブ挿入時にびっくりされた様子があったが、移植自体は問題なく、標準の温度に温めた菌液を全開ドリップで入れきることができた。　
次回、変化を確認していく。

【2回目移植時問診】
（患者さんより）
便の頻度が減った。
調子が良かった。
便の緩さも少し良くなった。　

排便の頻度、改善傾向あり。
グル音良好（前回の過敏な状態より落ち着いている）。
今回一気に最高濃度へアップしているため、変化等を観察する。

【3回目移植時問診】
（患者さんより）
移植2回目、3回目で特に変わった感じはない。
あえて言うなら、移植後しばらくしてから行ったトイレで、大量の水様便の中に塊が浮いていたのが気になった。残っていた便か？

グル音弱→移植後グル音良好。
濃度アップ後の菌液でも特段困った副反応はない様子。
本日のドリップ後、バイタル測定を待てないほど便意の訴えがあり（着替えをする余裕はあり）トイレにて水様便（菌液）が出たとのこと。気分不快等はなし。

濃度アップにて、便意切迫感あり。
移植中には副反応はなさそうであったが、その後の様子を要確認。
移植継続希望の際には、濃度調整のほかドナー変更も検討できそう。