糞便微生物叢移植症例紹介｜過敏性腸症候群・40代男性

2025年07月20日
ルークス芦屋クリニック過敏性腸症候群

症例紹介　40代男性過敏性腸症候群

基本情報

患者様：	40代男性
主治医：	城谷バイオウェルネスクリニック内科・矯正歯科神戸三宮（旧：ルークス芦屋クリニック）
移植担当医療機関：	城谷バイオウェルネスクリニック内科・矯正歯科神戸三宮（旧：ルークス芦屋クリニック）

初診時情報

病名：	過敏性腸症候群
発症時期：	2017年1月
移植目的：	下痢、ガス溜まり及び疾患の改善
主訴：	6年以上前に発症した。主にゲップ、おなら、腹鳴、軟便、下痢、腹痛を伴う症状。（発症直前に生牡蠣による食中毒があった。）症状としては、出勤後に顕著に症状が出る。飲食後にゲップ、腹鳴、膨満感、軟便あるいは下痢を伴い繰り返す。多い日で数回程度。たまにチクチクした腹痛がある。便を出した直後は一旦落ち着く。低FODMAPを意識した食事を継続することである程度軽減する場合もある。3つの医療機関を定期的に受診し、IBS（過敏性腸症候群）及びSIBO（小腸内細菌異常増殖症）と判明するも、根本的な改善がない状態。
既往歴：	過敏性腸症候群、小腸内細菌異常増殖症（SIBO）
経緯、家族歴、生活習慣、サプリメントの利用状況など：	漢方等

移植情報

移植期間：	2025/2/15〜2025/3/15
移植回数：	移植6回

移植初回〜移植終了までの変化：

【1回目移植時問診】
（患者さんより）
食べるものによってお腹の不調が出るので、なんとかしたい。
小麦・大根・ごぼう・納豆・きのこ類はお腹が張り、ガスが増える。
少しずつ食べられるようになってきている。
除菌をすると調子がいい。
野菜はピーマンや茄子は食べられる。
水は1日1L以上を飲んでいる。
この1ヶ月アルコールをやめている。
運動は時々サーフィンをする。睡眠はとれており、約6時間くらい寝ている。
初回だからか、緊張している様子。
末梢冷感あり。特に下肢末梢冷感が強い。
腹鳴良好。本日排便あり。
移植はスムーズに終了する。

【2回目移植時問診】
（患者さんより）
前回5時間後くらいに泥状の排便あり。便のにおいが変わった感じがする。
この1週間、食事は変えていない。
仕事上のストレスが増え、お腹の動きが早くなり、軟便になりやすくガスも増えた。
心の状態は落ち着きがあり、澄んだ感じがする。
本日は気温低く、自宅出発が朝5時台ということもあるためか、四肢末梢冷感が強い。
移植はスムーズに終了する。

【3回目移植時問診】
（患者さんより）
トイレの回数が減り、軟便がなくなった。
仕事のストレスは落ち着いている。
以前はストレスに感じていた場面でもストレスと感じなくなった。
心が安定している。
末梢冷感があり。
表情も穏やか。
精神的な安定を自覚している様子。
食事に関しては「あと1ヶ月くらい継続してもらえると良い」と伝える。
　　　　　
【3回目移植終了2週間後問診】
（患者さんより）
便の量が減った。
下痢をしなくなった。
ストレスがかかると下痢になることもあったが、今は下痢にならない。
食事は和食中心。
お酒は2ヶ月前から1滴も飲んでない。
小麦はほぼ摂っておらず、乳製品・甘いものの摂取はなし。煎餅は食べる。
たまに、いちご・キウイを食べる。揚げ物はなし。炒め物は隔日。
お酒をやめられたことが良かった。
ストレスが多かったが、極力コントロールするように意識が変わった。
呼吸法や瞑想を取り入れたりしている。
移植を受けて良かった。排便が改善したのが良かった。
食事量が減り、体重が減ったとのこと。