腸内フローラ移植・症例紹介

自律神経失調症等 30代女性 -糞便微生物叢移植症例紹介  

症例紹介 30代女性 自律神経失調症等

基本情報

患者様:30代女性
主治医:医療法人社団MER インディバークリニック
移植担当医療機関:医療法人社団MER インディバークリニック

初診時情報

病名:自律神経失調症、甲状腺機能亢進症、不眠症
発症時期:1998年5月
移植目的:肌トラブル(アトピー含む)、睡眠障害、体質及び疾患の改善
主訴:肌トラブル(アトピー含む)、睡眠障害等
既往歴:なし 
経緯、家族歴、生活習慣、サプリメントの利用状況など:なし

移植情報

移植期間:2023/11/22〜2024/3/14
移植回数:移植6回
移植初回〜移植終了までの変化:
【1回目移植時問診】
(患者より)
昨日は緊張して眠れなかった。
日本に来てから便秘が続いている。

約5分かけて菌液投与を実施。
血圧:移植前135/88→移植後126/82。
移植前は緊張している様子が見受けられたが、移植中は携帯を操作していた。
移植後も問題なく経過した。

【2回目移植時問診】
(患者より)
大丈夫です。
今回はなんか(菌液が)漏れている感じがする。

2回目の移植。250mlの菌液を問題なく投与した。

【3回目移植時問診】
(患者より)
体調は悪くありません。

200ml程の菌液を投与したころより、菌液の漏れがあった。
気分不快はなし。
投与後の体位変換を10秒から15秒ずつとし、15分程臥位にて過ごされる。

【4回目移植時問診】
(患者より)
便は良くなっています。

前回、投与中に漏れがあったため、今回は約7分かけて投与した。
気分不快なし、漏れなし。

【5回目移植時問診】
(患者より)
眠れるようになってきた。

前回同様、5分以上かけてゆっくり投与する。
投与中、菌液の漏れはないものの、腸カテーテル抜去後に少量の漏れがあった。

【6回目移植時問診】
(患者より)
眠れる時と、そうでない時がある。

本日6回目の移植。
菌液250ml投与、ゆっくり投与するも約半量投与したころより少量の漏れがあった。
投与中、気分不快なし。

腸内フローラバランス 比較データ

評価・考察

移植評価:変化なし
有害事象の有無:なし
移植評価:
30代女性。14歳ころから関節変形や痛みが出現、橋本病、RA(関節リウマチ)の診断を受け、以後ステロイドや生物製剤などの治療を受けていた。再生医療治療(NK細胞、幹細胞等)による治療歴もある。直近では、シェーグレン症候群の診断を受けているが、特に治療は開始されていない。便通は特に異常なし。今回、不眠とアレルギー症状の改善を目的として、移植を実施。移植開始後、一時下痢症状などがみられたが、まもなく軽快した。睡眠の改善も一時みられたが、その後は悪化するなど、不安定な状況が続いている。また、アレルギー症状(蕁麻疹)も不定期に出る状況が続いている。特に有害事象は認められないまま、6回の移植を終了した。

以上

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