腸内フローラ移植・症例紹介

糞便微生物叢移植 症例紹介|腸管内細菌異常増殖症・20代女性

症例紹介 20代女性 腸管内細菌異常増殖症

要約

重湯程度の飲食でも、腹部膨満、嘔気、腹痛があり、中心静脈栄養を行っている。3回目移植までは症状改善がなかったが、4回目の移植で少量の重湯が摂取できるようになり、改善の兆しがあった。しかし、5回目の移植以降、腹部膨満による経口摂取困難との訴えあり。6回目の移植は延期させて、体調をみて施術した。

基本情報

患者様:20代女性
主治医:医療法人桂名会 木村病院 
城谷バイオウェルネスクリニック内科・矯正歯科 神戸三宮
(旧:ルークス芦屋クリニック)
移植担当医療機関医療法人桂名会 木村病院

初診時情報

病名:腸管内細菌異常増殖症
発症時:2021年2月
移植目的:疾患の改善、下痢・ガス溜まりの改善
主訴:腹部ガス貯留により、食事が困難。水以外は少量でも飲んだり食べたりすると、胃にガスがせり上がりげっぷが出る。特に固形物や栄養の濃いものはガスの量が増え、げっぷが出にくくなり、膨満感が強くなる。現在は重湯をごく少量食べられる程度。食事中・食後は膨満感が辛く椅子に座っていられない。苦しくて床に座り伏せている。特に胃の膨満が酷い時は肋骨が痛み、息が深く吸えず、過呼吸になったこともある。食事中・食後以外でも下腹には膨満感があり、臭いおならが出る。下痢が続くこともあれば、固まった便が出ることもある。下痢が続くと肛門が痛む。便が出にくいと胃にせり上がってくるガスの量が増え、食事中・食後以外でも大きなげっぷが出る。
既往歴:なし
経緯、家族歴、生活習慣、サプリメントの利用状況など:消化器官用薬等

移植情報

移植期間:2021/10/27~2021/11/30
移植回数:移植6回
移植初回〜移植終了までの変化:
経口摂取を可能とする中心静脈栄養からの離脱が目標であったが、目標達成は出来なかった。

【1回目移植時問診】
水分は飲めるが、固形物の摂取は困難。

【2回目移植時問診】
腹部症状、前回と変わりなし。

【2回目移植後問診】
2回の移植が終了したが、一向に症状が良くならず心配、とのことでオンライン受診。 移植後の腹部膨満は改善したが、重湯を少し食べただけでも膨満感が強くなり苦しい、とのこと。

【3回目移植時問診】
食事がとれないのは変わらず、重湯も飲めない。

【4回目移植時問診】
経口摂取困難変わらず。

【5回目移植時問診】
重湯を飲めるようになったが、経口摂取困難は変わらず。

【6回目移植時問診】
症状が良くならず悪化傾向なので移植を中止したい、と電話連絡あり。

【6回目移植後問診】
5回目の移植後、腹部膨満悪化したが、それ以前の状態になったので移植希望あり。

腸内フローラバランス 比較データ

評価・考察

移植評価:変化なし
有害事象の有無:あり(軽度)
移植評価:
移植5回目で中止の連絡があったが、腹部症状が以前の状態になったので6回目を施行した。過去に専門科で精査するも、症状の原因となる明かな器質的疾患はない。原因がはっきりしないことのストレスもあり、移植に対する期待値がかなり高かった事が推測された。初回診察では、当初3回で効果を判断する旨話し合ったが、帰宅後6回で行いたいと連絡あり。しかし、3回の移植を行っても症状の変化が全くなかった事からの落胆・不安が増強。5回目の移植では症状が悪化したが、やや改善し6回目移植を行った。重湯を飲むことに対してはおそらく恐怖的不安もあり、精神的要因も移植が改善につながらなかった可能性がある。

以上

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