学術大会

第7回学術大会【開催報告】

2023年9月17(日)に「第7回学術大会」が開催されました。会場とオンラインの同時開催で行い、医療関係者や一般企業の方、研究機関の方、患者様、そして一般の方など沢山の方々にご参加いただきました。皆様のお陰で無事に開催できましたこと、この場を借りて御礼申し上げます。

 

基調講演を含む、全講演のアーカイブ動画のお申込みを受け付けておりますので、下記よりお申込ください。(申込期限:1月31日(木)予定)
※「ランチョンセミナー」「パネルディスカッション」「腸内フローラ移植の可能性」はこのページからもご覧いただけます

※アーカイブ申し込みは終了しました


►開会の辞

代表理事 田中 善 先生(医療法人仁善会田中クリニック 理事長)

はじめに、大会長である代表理事の田中 善 先生からご挨拶がありました。
当研究会が2017年に発足され、無事に7年目を迎えることができた御礼と、本年5月に開始した自閉スペクトラム症のお子さんを対象とした臨床研究の開始ご報告とご協力の御礼を述べられました。


<< 午前の部 >>


►腸内細菌とがん

午前の部は、田中 善 先生の「腸内細菌とがん」の症例報告で開始いたしました。座長は、理事の麻植ホルム正之 先生(医療法人LAGOM ライフクリニック蓼科 理事長)でした。

田中 善 先生(医療法人仁善会 田中クリニック 理事長)

田中先生は、がんの先進医療を中心に、分子栄養学、免疫学、歯科口腔に環境などを駆使した統合医療を推進され、予防医学の発展に寄与することを心掛け医療を実践されています。

腸内細菌とがん、そしてFMTの可能性について、症例報告を交えて発表いたしました。

腸内フローラ移植臨床研究会における今後の臨床研究について―がんへの取り組み
代表理事 田中 善 先生
医療法人仁善会田中クリニック 理事長
腸内細菌とがんは、いずれもヒトの免疫システムに相互に関わっているという点などから、関連性が指摘されています。 腸内細菌叢のバランスの乱れががんの発生や進行につながるのではないか、特定の腸内細菌が鍵を握っているかもしれないという研究も出ています。 本研究会代表理事の田中善による2021年発表の論文「 Nutrients」を元に、最新の症例と腸内細菌叢から見たがんについて報告します。

症例報告

続いては食物不耐症の症例報告。座長は、ルークス芦屋クリニック 院長の城谷昌彦 先生でした。

川井勇一 先生(医療法人悠亜会 かわい内科クリニック 理事長)

かわい内科クリニックでは、病気予防を第一に、栄養面に着目した治療によって、保険診療では改善困難な症例にも対応しており、患者様に寄り添った診療をされています。また自閉スペクトラム症などに対する腸内フローラ移植では、移植後の患者様からのダイアリーも活用されるなど、きめ細かいサポートをされています。

腸内フローラ移植により改善を認めた食物不耐症の一例
川井勇一 先生
かわい内科クリニック 院長
多くの疾患に腸内細菌叢の乱れ(dysbiosis)の関与が明らかになり、糞便細菌叢移植(FMT)が世界各国で多くの疾患に対し検討されている。 最近は、ヒトでは作れない様々な特定の栄養素の分解酵素を、腸内細菌が産生することで、消化吸収に関与していることも明らかになってきている。 食物不耐症は、「特定の食品の消化を適切にできない状態」であり、その不耐症を生じる食材の食事からの除去治療は、現代の食生活において難渋することが多く、また症状とその除去食の継続に対する苦労は、患者のQOLを損なう。  今回FMTによって乳製品、及び肉類不耐症患者のdysbiosis が改善し、FMT後は、乳製品、肉類摂取後に下痢を生じなくなった症例を報告する。

 

►FMT基礎研究発表

清水 真(シンバイオシス株式会社 上席研究員)

シンバイオシス株式会社の山本千尋研究員の動画に続き、当研究会の移植用菌液の精製に、昨年完成した菌液自動精製装置を使うことで使用期限延長となったご報告と、疾患ごとのフローラバランスの特徴についてもグラフを用いて解説いたしました。

腸内細菌のつくる腸内環境への「ちょうどいい介入」を考える
評議員 清水 真
シンバイオシス株式会社 上席研究員
私たちの体を、内からも外からも覆う細菌たち。 あまり好かれることのない彼らだが、病原体はほんの一部であり、大部分は私たちの一部として代謝や免疫システムの一部として働いてくれている。 健康な腸内細菌叢とは? 腸内細菌叢は変えられるのか? 最新の知見を踏まえつつ、研究会独自のFMT(腸内フローラ移植)で目指す姿を紹介する。

 

►NanoGAS®基礎研究発表

森下理咲子(シンバイオシス株式会社

2020年4月から開始した神戸学院大学との共同研究の成果発表。解明されつつあるNanoGAS®の泡の特性について発表いたしました。

気体を“飲む”「水素NanoGAS®水による肝臓ミトコンドリア機能保護の評価」
森下理咲子
シンバイオシス株式会社
我々は2020年からNanobubble(NanoGAS®)の医薬医療分野における基礎及び応用の評価を目的とし、共同研究を進めている。  空気中に含まれる種々のガスは、生体においてさまざまな生理活性作用を有しているが、一般的にガスを生体に活用することは難しい。そこで液体中に気体を長期間保持することができるNanobubbleを活用することで、気体を「飲む」ことが可能となる。  今回は抗酸化能を有する水素を封入した水素NanoGAS®水の飲水による酸化ストレス軽減効果を検討し、NanoGAS®の経口気体送達能について報告する。

 

►企業紹介

協賛いただきました企業様のご紹介

 

►ランチョンセミナー

樺 順子 様(レストラン ル・クログループ マネージャー・ソムリエ/一般社団法人FUKURO 理事

『障がいのある人もない人も一緒になって幸せになれる社会を皆さんと力を合わせて作っていきたい』創業23年のフレンチレストラン「ル・クロ」のオーナーシェフ黒岩の想いから、平成28年に福祉事業所を解説。プロのシェフ達とキャストと呼ばれる利用者さんのコラボレーションで作るお料理やお菓子の数々。キラキラと輝くキャストと共に働く喜びを伝えてくださいました。
ブースでは、キャストが1枚1枚、真心を込めて手作りした「チョコチップクッキー」と「キャラメルアーモンドクッキー」の販売もあり、大盛況でした。

障害ある子供たちに働く夢を~若者たちの成長の日々~
樺 順子 様
レストラン ル・クログループ マネージャー・ソムリエ/一般社団法人FUKURO 理事
創業23年のフレンチレストラン「ル・クロ」グループが舞台。 『障がいのある人もない人も一緒になって幸せになれる社会を皆さんと力を合わせて作っていきたい』 オーナーシェフ黒岩の想いから平成28年に福祉事業所を開設しました。 プロのシェフ達とキャストと呼ばれる利用者さんのコラボレーションで作るお料理やお菓子の数々。 キラキラと輝くキャストと共に働く喜びをお伝えさせて頂きます。


<<午後の部>>


►基調講演

午後の部は、ASDに関する基調講演で開始しました。座長は、代表理事の医療法人仁善会 田中クリニック 院長の田中 善 先生と、専務理事のルークス芦屋クリニック 院長の城谷昌彦 先生でした。

小枝達也 先生(国立研究開発法人 国立成育医療研究センター副院長・こころの診療部統括部長、 鳥取大学名誉教授

小児神経科医という立場から様々な患者さんと実際に向きあっておられる小枝先生に、オンラインでご講演いただきました。自閉スペクトラム症のお子さんの諸症状を、脳科学の視点で解説していただきました。

自閉スペクトラム症の諸症状を脳科学から読み解く
小枝達也 先生 国立研究開発法人 国立成育医療研究センター副院長・こころの診療部統括部長、 鳥取大学名誉教授
1984年鳥取大学医学部卒業後、オランダ政府奨学生としてフライ大学小児科へ留学。1998年鳥取大学教育学部教授、2014年鳥取大学地域学部附属子どもの発達・学習研究センター センター長(併任)などを経て現職。2004年厚労省 発達障害者支援にかかる検討会委員から2023年内閣府障害者政策委員会委員に至るまで、中央省庁の各種審議会委員を歴任。 著書に「5歳児健診―発達障害の診療・指導エッセンス」など多数。

アーカイブ動画は、下記サイトよりお申込みを受け付けております。抄録を含む当日配布資料も合わせてお申込いただけます。
※アーカイブ申し込みは終了しました

 

►ASD臨床研究 中間報告

続いて、城谷昌彦先生によるASD臨床研究の中間報告の座長は、理事の医療法人悠亜会 かわい内科クリニック 院長 川井勇一 先生でした。

城谷昌彦 先生(ルークス芦屋クリニック 院長)

今年5月に自閉スペクトラム症に対する、腸内細菌叢移植の有効性と安全性に関する臨床研究が、5歳から12歳のお子さんを対象に開始されました。特定臨床研究に至った経緯及び臨床研究の中間報告を発表いたしました。

特定臨床研究開始~自閉スペクトラム症の治療法開発への挑戦!~
専務理事 城谷昌彦 先生
ルークス芦屋クリニック 院長
本臨床研究の目的は、「水素ナノバブル水を用いる新しい腸内フローラ移植(FMT)法」を用いて、自閉スペクトラム症(ASD)の治療への新たな道を拓こうとするものです。 この新しいFMT法は、FMT施行時に一般的に用いられている抗菌薬投与や腸管洗浄を必要とせず、また、その投与量(投与する細菌数)も従来のFMT法の1000分の1以下であり、ASD児にとって穏和な条件となっています。 本講演では、特定臨床研究に至った経緯及び5月から開始した同臨床研究の中問報告を行います。

 

►パネルディスカッション

『自閉スペクトラム症(ASD)と腸内フローラ移植の可能性』

座長:田中善 先生(医療法人仁善会田中クリニック 理事長)
城谷昌彦 先生(ルークス芦屋クリニック 院長)
春名令子 先生(医療法人 はるなクリニック 副院長)
御川安仁 先生(ナチュラルアートクリニック 院長)※オンライン
川井勇一 先生(医療法人悠亜会 かわい内科クリニック 理事長)
麻植ホルム正之 先生(医療法人LAGOM ライフクリニック蓼科 理事長)

新規FMTの可能性について、実際に移植に携わられている6名の先生方にディスカッションしていただきました。臨床研究に参加されているASDのお子さんの保護者の方からの声をご紹介し、先生方が移植の際に工夫されたことや実際の診察時の様子などお話しいただきました。最後に、名古屋から臨床研究に参加された保護者の方(障がい児ママパパのコミュニティ・アイステップ 代表 小島育子さん)からもお話を伺いました。

 

►今後の取組について

『腸内フローラ移植の可能性』

麻植ホルム正之 先生(医療法人LAGOM ライフクリニック蓼科 理事長)
春名令子 先生(医療法人 はるなクリニック 副院長)
豊福祥生 先生(兵庫みなと動物病院 院長)
川井勇一 先生(医療法人悠亜会 かわい内科クリニック 理事長)

実際に移植に携わられている先生に、腸内フローラ移植の今後の可能性についてお話していただきました。

►閉会の辞

専務理事 城谷昌彦 先生(ルークス芦屋クリニック 院長)

最後に、専務理事の城谷昌彦先生から、臨床研究開始など日頃の感謝を述べ、閉会いたしました。

►第8回学術大会につきまして

第8回学術大会は、下記の通り開催いたします。
腸内フローラ移植の基礎研究報告・症例報告など、皆様方に日頃の研究の成果をご報告いたしますので、皆様のご来場をお待ちしております。

【日時】2024年9月22日(日) 11:00~(予定)

【場所】リーガロイヤルホテル大阪(オンライン同時開催)

►最後に

本年も無事に開催できましたのは、皆様のご支援とご協力のお陰と感謝しております。本当にありがとうございました。

来年は、臨床研究の最終報告も含め、新たな報告ができるよう日々研究を重ねてまいります。引き続きご支援の程よろしくお願いいたします。

アーカイブ動画は、下記サイトよりお申込みを受け付けております。抄録を含む当日配布資料も合わせてお申込いただけますので、どうぞよろしくお願いいたします。
※アーカイブ申し込みは終了しました



2024.2.1 アーカイブ配信申込終了のためリンク削除

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