お知らせ・活動報告

正会員による8月度特別勉強会開催を開催いたしました

8月6日(金)に正会員の先生方による8月度特別勉強会が開催されました。

今回は、9月19日開催予定の第5回学術大会で基調講演をお引き受けいただいた、大阪大学大学院 連合小児発達学研究科 片山泰一先生を、兵庫県のルークス芦屋クリニックにお招きして、ZOOMにて開催しました。

現在当研究会では、自閉スペクトラム症における腸内フローラ移植(FMT)が及ぼす消化管症状と腸内細菌叢の変化についての取り組みを行っており、医師の所見や腸内フローラバランスの変化に加えて、保護者の方にご協力いただき各種チェックシートや日々の変化をオンラインで記入していただいています。

片山先生は、自閉スペクトラム症の方の感じ方、考え方を他者が理解する手段に乏しく、外から見て分かりにくいことが問題だと考えておられました。そこで、誰でもわかる簡便で客観的な可視化ツールとしてGazefinder®(ゲイズファインダー)の開発に関わられ、その計測は、現在大阪府下を中心に一部の市町村の一歳半健診に導入されています。

私たちは、自閉スペクトラム症のお子さんが、移植の前後に言動の変化や便の状態が変わることに着目しています。今回、片山先生たちが開発されたGazefinder®は、子供さんがたった2分画面を見るだけで、画面に「何に目を向けたか」の軌跡が映し出されます。

片山先生たちの取り組みについては、こちらからもご覧いただけます。

Gazefinder®は、自閉スペクトラム症と診断する機器ではありません。また今まで、腸内フローラ移植によってどのような変化があるかは、ご本人ではなくご家族や療育者の観察によるものがほとんどでした。しかし、移植前後に計測に協力してくださった、5歳の男の子は、明らかに「何を見ていたか」ということに変化が見られました。

わずか一か月余りでこのような変化が出たことを、片山先生に解説していただき、ZOOMで参加された先生方も計測した画面を見ながら、この計測で客観的に変化を確認することができることを実感していただき、大変貴重な時間となりました。


9月19日に開催する第5回学術大会では、片山泰一先生の基調講演と自閉スペクトラム症の子供さんの症例報告、移植前後にGazefinder®で計測を行った集計などを発表させていただきます。
自閉スペクトラム症の保護者の方は、オンランで無料視聴していただけます。菌たちの可能性を是非お聴きください。

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