腸内フローラ移植・症例紹介

自閉スペクトラム症 20代男性 -糞便微生物叢移植症例紹介

症例紹介 20代男性 自閉スペクトラム症

要約

重度の知的障害、自閉症、てんかん症状。紙をいじって投げるなど、生活全般にわたって常同行為やこだわりが強く、ご家族の強力なサポートで生活を送っている。

基本情報

患者様:20代男性
主治医:こいでクリニック
医療法人仁善会 田中クリニック
移植担当医療機関:医療法人仁善会 田中クリニック

初診時情報

病名:自閉スペクトラム症
移植目的:疾患の改善
主訴:・重度の知的障害(療育手帳A)
・ノンバーバル
・感覚過敏(肌が敏感)
・こだわりが強い(紙を破く、糸くずが気になる、着る物、食べ物、ルーティンがある)
・緊迫感がある
既往歴:てんかん発作
経緯、家族歴、生活習慣、サプリメントの利用状況など:精神安定剤、サプリメント等

移植情報

移植期間:2021/6/14~2021/9/6
移植回数:移植6回
移植初回〜移植終了までの変化:
【1回目移植時問診】
こいでクリニックにて移植施行。
精神安定剤を靜注し、肛門からカテーテル挿入。施行中、著変なし。
血管確保の関係で右側臥位で移植を行い、液注入がスムーズでなく手による圧迫により注入に時間がかかった。
液漏れがあり。終了後も液漏れがかなりあったとのこと。体位変換は左右のみ他動的に行う。

【2回目移植時問診】
前回移植後、かなりの液漏れがあったと報告あり。家族によると、症状的には著変がないとのこと。
移植前に精神安定剤を靜注し、左側臥位で液を注入。
最初はスムーズに入っていたが、途中から手で圧をかけないと注入ができなくなった。約10分かけて注入終了。液漏れ少しあり。

【3回目移植時問診】
ご家族からは、症状的には著変なしとのこと。軟便のみ。

【4回目移植時問診】
移植前後で著変なし。
菌液注入はスムーズ。
移植3回目終了時点では腸内フローラバランスはクラスター9:14の比率は改善し、ブラウティア、エクオール産生菌も安定。

【5回目移植時問診】
移植前後著変なし。
年齢のことも考えれば、腸内フローラバランスの変化に応じて、脳機能の改善には少し時間がかかるかもしれない。

(患者の家族より)
やや落ち着いている感じ。

【6回目移植時問診】
移植前後著変なし。
やや落ち着いている感じ。

【6回移植5か月後のフォロー】
もりもり食べている。便は柔らかめになっている。
スタッフから見ても、落ち着いた感じで、笑顔が増え、表情も柔らかい。
紙遊びで紙片を床に投げていたが、ゴミ箱に投げるようになった。
クリニックでもマスクをして長時間過ごせた。

腸内フローラバランス 比較データ

評価・考察

移植評価:症状の中程度の改善
有害事象の有無:なし
移植評価:
ご家族及びクリニックから見て、落ち着いた感じに変化した。日常生活では、これまでマスクが付けれなかったのが、付けれるようにもなった。農作業の手伝いをされていたが、作業内容が複雑でも効率よく出来るように変化した。こだわり行動は相変わらずだが、軽度改善した。
突然、約15年ぶりにレゴのブロックを取りだして、組みたてて遊ぶようになった。それまでは、紙いじりしかしたことがなかった。2日に1回はレゴのブロックで遊ぶようになった。癇癪、興奮が減って、落ち着いて来ただけでなく、食べることが出来る食物が増えて来た。以前は、粘着便だったが、便の量が増えて質が改善した。

以上

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