腸内フローラ移植・症例紹介

過敏性腸症候群 50代男性 -糞便微生物叢移植症例紹介

症例紹介 50代男性 過敏性腸症候群(経過観察中)

要約

20年ほど前からIBSの症状出現、下痢が主症状で多いときは1日20回ほど、仕事のストレス等により症状増悪していた。2012年退職し、自営業となりストレスは軽減されていたが、症状は続いた。2014年に大腸憩室炎のため下行結腸切除、このときABS内服し、IBS症状が軽減、現在まで下痢は1日4〜5回となっている。現在イリボー内服中。2019.10月31日当院外来受診され11月18日より計3回の腸内フローラ移植を行った。2回目終了後、症状の軽度改善を認めている。経過観察中。

基本情報

患者様: 50代 男性
主治医: 医療法人社団桜伸会 サンテクリニック
移植担当医療機関: 医療法人社団桜伸会 サンテクリニック

初診時情報

病名: 過敏性腸症候群
発症時: 約20年前
移植目的: 下痢、ガスが多い
主訴: 下痢症状
服薬中の薬: イリボー
既往歴: 2014年 大腸憩室炎のため下行結腸切除
経緯、家族歴、生活習慣、サプリメントの利用状況など: 1994年より近医にて通院加療中 サプリメント利用なし 野菜を多く摂取している

移植情報

移植期間: 2019年11月18日〜2019年11月22日
移植回数: 3回
移植初回〜移植終了までの変化:
下痢の回数減少 食後早期の便意軽減 排ガス減少 【1回目移植時問診】 便回数2回/日。緊張している様子あり 【2回目移植時問診】 便回数2回/日。腹部症状なし。 【3回目移植時問診】 ガスは確実に減っていて、食事後すぐトイレに行っていたのがなくなり、便の回数自体も減った。
移植終了後の変化:
現在フォロー中

評価・考察

移植評価: 症状の軽度改善
移植前後フローラバランス検査の変化: 検査中
血液検査の変化: 検査中
POMS2スコア変化: 検査中
<腸内フローラバランス 移植前データ> <腸内フローラバランス 移植後データ> 検査実施予定
本人の体感(アンケートより):
治療には大変満足されている 症状改善はまだ軽度とのこと
有害事象の有無:
なし
移植総評・考察:
移植2回目終了後あたりから、下痢の回数減、食後早期30分以内の便意がなくなっているとのことで、まだ軽度ではあるが症状の改善傾向がみられている。 現在ストレスも軽減されていて、規則正しい生活と十分な睡眠を心がけておられるのでさらなる症状の改善が期待できる。
以上
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